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埼玉県所沢市の高層マンションが並ぶ一画に建つ「東急ドエルコンセールタワー所沢」。築後14年を経過したこのマンションは、鉄筋コンクリート造地下2階地上25階建てで、延べ面積3万2443平方メートルの規模を持つ。
高効率が求められた高層マンションの大規模修繕
埼玉県所沢市の高層マンションが並ぶ一画に建つ「東急ドエルコンセールタワー所沢」。築後14年を経過したこのマンションは、鉄筋コンクリート造地下2階地上25階建てで、延べ面積3万2443平方メートルの規模を持つ。その大規模修繕工事を請け負ったのは、長谷工コミュニティ。主に外壁の塗装工事を施し、バルコニーや廊下の塗装、屋上防水などを施工する。
当初の改修計画では、4面ある外壁をすべてゴンドラを使って施工する予定だったが、このマンションの正面は雁行型になっているうえ、最上階に外に突き出た部分があったため、ゴンドラを設置するのは困難な状況だった。工事にあたって現場所長の鹿島美克氏は、「いかに外壁工事を効率よく行えるか」をテーマに取り組み、正面側の改修にSRGタカミヤのリフトクライマーを採用した。
仮設足場の常識を覆すリフトクライマー
リフトクライマーは、従来の仮設足場の常識を覆した革新的な移動昇降式足場。マスト(1本または2本)に沿って機械装置により昇降可能な足場であり、法規的にも足場と同じ取扱いになる。通常の建物全体に足場を組む必要がないために、防犯上も安全で、建物全体を覆う幕も不必要なことから景観も損ねない。自動水平維持機能(ツインマスト使用時)により左右の床レベルを調整でき、緊急時は手動でも下降できる。
高層マンションの大規模改修では、通常はゴンドラを使用して外壁の改修を行うが、ゴンドラは上から乗り込む必要があり、乗り込むときに危険性が伴う。風にあおられても危険であり、強風時には作業を中断しなければならない。リフトクライマーを採用したことで、強風下での作業性が向上したほか、乗り込み時の作業員の安全確保が図れた。
圧倒的なスピードで安全施工を実現
改修工事が始まったのは平成21年7月20日。ゴンドラによる外壁塗装作業は8月20日から1月30日まで5カ月余り実施した。一方のリフトクライマーは22年1月13日に3基の設置を開始し、3月1日に撤去まで完了した。組み立てに2週間、解体に10日間を要した分を除くと、実際に作業に費やしたのは3週間弱だった。鹿島所長は、リフトクライマーによるメリットを「その圧倒的なスピードだった」と振り返る。「この工事では通常の外壁塗装よりも数回多く塗装を施さなければならなかった。このため、幅が5・4メートルのゴンドラでは、何回も盛り替えながら作業する必要があったが、リフトクライマーを3基設置することで、その必要がなく、効率的に安全に作業を行うことができた」という。現場作業員による組み立てには「その指導はもとより、細かい部分のケアもSRGタカミヤの方が毎日きていただいた。本当によくやってくれた」とも。
マンションの大規模改修につきまとう仮設足場からの転落事故。鹿島所長は「いくら落下防止の安全性を高めても、転落事故はなくならない。作業スペースも広く、エレベーターのように上がり下がりするリフトクライマーを採用したことで、安全性向上に関する寄与は計り知れない」と話す。

